大学入学して卒業するも、特に自分でこれがしたいと思える職業がわからずに色々悩んでいる時、介護士という単語を目にしました。資格の多さや、これからのニーズなどを考え、気づいたら介護という道に進みたい気持ちがキッカケです。

一言で介護と言っても、介護の仕事をする場所はたくさんあります。デイサービスや老人保健施設、特別養護施設や病院などがあげられます。自分が働いている場所は、老人保健施設です。ここは介護士だけでなく、医者や看護師、リハビリスタッフに厨房スタッフと色んな職種のスタッフが働いている場所です。たくさんの職種のスタッフがいることにより、介護士の目線だけではわからないことに気づいたり、新しいことに試したりすることができます。まさに、御老人の方々に合わせた介護をすることができることにより、いずれはその人達自身が自立した生活をできるように促していくことが老人保健施設の在り方かと思われます。ですが、たくさんの職種スタッフがいるから安心かと思われたらそうでもありません。例えば、リハビリのスタッフと体操をされている最中に転倒をされたり、厨房スタッフが用意した食事の中にアレルギーの食べ物が入っていたなど、不意なミスや事故は必ず起こります。もちろん、私たち介護士でも介助中にトラブルなどは絶対に起こります。それらを防ぐことは１００％無理なことですが、スタッフ全員が色んな意見を出し合うようにしてその半分は防いだり安全な生活を送ることは可能です。

まだ自分が働き始めた頃は、全然介護ができなかった為、よく利用者の皆様に怒られていました。もう辞めてしまおうかと思うこともありましたが、そんな自分を指導して育ててくれた介護リーダーさんのおかげで、何とか介護士として成長できました。その結果、全員に名前を憶えてもらえることができ、とくに嬉しかったのは笑顔でありがとうと言われた時は本当に嬉しかったです。確かに介護は大変だと思いますが、ありがとうと言われることは何よりもやりがいだと感じます。

介護の仕事でこうだともっと良かったと思うことは、まずは人手です。利用者さんが何か危ない行動をしようとしたとしても、誰かが傍にいれば安心できます。ですが、その誰かが傍にいることが必ずできるわけではありません。スタッフ一人で、たくさんの利用者さんを見守ることが前提だからです。なので、人手を増やしていくか、ロボットでも導入していかないかぎり利用者さんの危険な行動を守ることはできません。次に思うところは、給料です。介護士の給料は世間と比べてもまだまだ少ないほうです。特に、これから御老人がもっと増えていく社会の中、介護士は不足していくばかり。それを解消していくには、働きやすい環境ではなく給料や福利厚生を何とかしていくことが第一条件なのではないかと自分は思います。