小さいころから洋服が好きだったため、最初からアパレル志望でした。
会社を選んだ理由は、ブランド数も多く、企業理念もしっかりしており、何度か自分自身も立ち寄ったことがあり、ブランドの雰囲気も知っていたというのが大きな理由です。

かなり大手のアパレル企業なだけあり、福利厚生はとてもしっかりしていました。
社員の結婚祝いや結婚休暇はもちろん、親族の葬儀の香典やその際の上司の参列もありました。
子供の入学祝い金まででると知ったときは、そこまでしてくれるのかとかなり驚きました。

仕事内容自体は洋服の接客販売になりますので、高レベルの言葉遣いや礼儀作法、気遣いなどが必要不可欠で、それを身につけるための社員教育はかなり厳しいものでした。
しかし、それらは仕事上以外にも普段の生活でも大切なことですので、とてもプライベートでも役立ちました。

やはり、婦人服販売ですのでどうしても女性の割合が多く、私の所属店舗は全員女性だったこともあり、女性ならではのギスギス感はありました。
結束力は女性だけのほうが合うのかとても強く、各店舗ごとに予算等は決められていますので、そこに向かうための努力は誰も惜しまず、苦楽を共にした同僚以上の感じはありました。
勤務時間も長く、家族以上に一緒に過ごすことが多くなっていたため、仲が良いといういい面もありますが、プライベートの時間はあまりありませんでした。
その仲の良い雰囲気が出ているのか、お客様もリピーターがかなり多く、新規の方でも楽しんで帰ってくださっていました。

やはり、お客様が自分のオススメしたお洋服を気に入ってお持ち帰りしてくださるのが売り上げという結果も伴い嬉しかったです。
しかし、一番嬉しかったのは、お客様が自分の名前を覚えてくださって、名前で呼んでくださること、そして「ありがとう」と接客を喜んでくれたことです。
売り上げももちろん大切ですが、私はお客様に喜んで楽しんで帰っていただくことを何より重視していましたので、「ありがとう」や「楽しかった」という言葉は何にも変えがたいものでした。

アパレルという仕事上必要不可欠でしょうがないのですが、自店の洋服を着用しなければならなく、高単価のブランドに所属しているとその洋服代でお給料が三分の一ほどなくなってしまうのが辛かったです。
その洋服も仕事道具ですので、キレイに保たなければならなく、クリーニングなど維持費もかなりかかりました。

あと、スタッフが仲良く働けるのはとても良いのですが、仕事後も何かと拘束されることが多く、その分プライベートの時間がかなり少なくなり、一日中仕事をしているような気分になることも多々ありました。
恋人がいたり、結婚して家族が出来ても、変わらずでしたので、なかなかプライベートを充実させられずにモヤモヤガたまっていきました。
仲が良くて嫌いや苦手というわけではなかったので、尚更辛かったです。