anというアルバイト雑誌を見て仕事に応募しました。それまで家庭教師や塾講師などのアルバイトをやってみた結果、あまり合っていないなという感想をもったので、あまり頭を使わなくても出来る喫茶店のアルバイトに応募しました。

アルバイト、社員の人間関係がとても良くて、楽しく過ごすことが出来ました。社員の人が中核になって、お仕事の教育体制もしっかりできていますし、アルバイトも皆同じ年代(大学生世代)ということもあって団結力があります。仕事をした上で良かったと思うのは、同世代の仲間との絆を得たことです。この喫茶店は朝番、昼番、深夜番とわかれており、3シフト24時間体制の喫茶店になっています。深夜や朝番はフリーターの人がやっているケースが多いのですが、昼番と呼ばれる5時から23時までの勤務時間で務めているのはほとんどが大学生でした。だいたい大学を卒業するまでその職場にととどまるので、長期に渡る人間関係が構築できます。23時に仕事が終わって、お酒を飲みに行ったりして、親交を深めることが出来たのも良かった点です。イマイチだと感じたのは、やはり北池袋という土地柄です。チンピラやヤクザ、中国人・韓国人、水商売の人たち…と、お客さんはレベルの低い人が多く、あまりアルバイトから学べることは多くありません。また、時々見回りにくる警察の人たちも態度が良くなく、東京の裏の顔を学べたという意味では勉強になったのですが、あまり長く働いて何か将来のキャリアにつながるものを得られるという職場ではありません。

人それぞれやりがいに感じることは異なるでしょうが、私が仕事でやりがいを感じたのは、おいしい珈琲や料理の提供を追求できる点にあります。珈琲といえば、缶コーヒーしか飲んだことがなかったのですが、このお店では仕入れてきたコーヒー豆を、淹れる直前にコーヒーミルにかけ、珈琲を「落とす」(抽出する)作業にとりかかります。ネルドリップ以外にもサイフォンでの抽出する方法を学んだりと、珈琲に関して詳細な知識を手に入れることが出来たのが、やりがいを感じた点です。

改善点は大きく分けて3つあります。第一に、アルバイトのお給料が口座振り込みではなく、現金支払だった点です。毎月お給料日の日に現金でアルバイト代を手に入れることができるのはある意味仕事にやりがいを感じられるという効果もあったわけですが、その一方で、現金を手にすると、学生ですので、すぐ使ってしまう、というデメリットがありました。できれば口座振込みにして頂きたかったです。第二に、アルバイト代の水準です。アルバイト代は仕事量に比べて安く、もちろん、低いアルバイト料を補って余りある社員の人たちの心遣い(折にふれてお土産を買ってきてくれたり、唯一24時間営業ではない日曜日にはお店を閉めて、社員のおごりで食事をつくってくれるなど)を得たのですが、やっぱりアルバイト代はもう少し高いほうが良かったというのが正直な感想です。