一番の目的は収入でした。学生でしたので時間に余裕がなく短時間で高収入を得る為にこの仕事を選びました。
お店を選んだ決め手は求人雑誌anの掲載を見た事と、接客業の友人から情報をもらい評判が悪くない事を確認して選びました。

地方のスナックで少し手伝いをした経験があり、なんとなくその延長で考えていました。
しかしそんなに簡単な仕事ではありませんでした。
学生だった事もあり常識が足らず、何度もオーナーやお客様を不愉快にさせた事があります。ましてやお酒の席ですので、お客様に大声で罵倒された事もあります。
さすがに心折れました。ところが辞めようとは思わなかったです。それは学生環境だけでは知りえない情報や知見を得られる事を魅力に感じていたからです。
視野はとても広がりました。お客様だけでなく同僚とも交流する中でたくさんの発見がありました。
失敗も素直に受け入れられる様になってから、とても楽になりましたし、仕事が楽しくなりました。不思議と楽しく仕事をしていると人が集まるもので、ずいぶんかわいがってもらいました。収入は時給+指名歩合+売上歩合で月100万近くもらった時もあります。収入面は文句なしでした。
学費や生活費も捻出出来てる事に満足していましたが、気づくと収入の分出勤日数も増えて行き、疲れ果てて学校をさぼる様になりました。
友人からも「何やってんだよ！」と言われる様になり、あらためて自分が何をやりたいのか考えさせられました。すぐにバイトを辞め学業に専念する事にしました。
なんでも簡単に考えていたんです。うぬぼれてました。

接待席を担当し後日お客様から「ありがとう。おかげで助かった」と言われるとやりがいがありました。また、愚痴や文句を黙って聞いていても「すっきりしたー」とお客様が元気になって帰られるとよかったと素直に思えました。
また、イベントノルマがありました。学生だからとハンディはありません。その分精一杯こちらもやらないといけないのでがんばりました。ただ誤魔化すような事はしたくなかったので真剣に営業活動しました。シビアな状況の中でも売り切る事が出来るとすごく達成感を感じてました。

もっと冷静に仕事できていたらよかったと思います。流されたり巻き込まれたりする事は多々ありました。情報が多すぎて良し悪しの判断がつかなくなりそうな事も多々ありました。誘惑は多かったです。危険な目にあってないわけではありません。
その誘惑や危険が近づいてくるのは、勝手に向こうから来るのではなく自分が招いたことなのだと思います。
自分のうぬぼれやのぼせにもう少し早く気付ければ、自分の限界も素直に受け入れられたでしょうし、もっとバランス良く出来ていたのかもしれません。
どんな仕事もそうでしょうけど、自分あっての仕事です。
「自分」をしっかり持った上で取り組まなければダメですね。周りに対しても失礼だとも思います。