店頭での募集貼り紙を見て応募しました。
当時は服飾雑貨店で働いていたのですが、接客をしているとどうしても服とのコーディネイトを尋ねられます。
その際に、もう少しアパレルに関する専門的な知識があるといいなと思い、
段々と本格的にアパレル販売に対する興味がわいてきました。

良かった点は、当時は厳しくていやだなと思っていたのですが
社員教育がしっかりしていた点です。
最初は意味がわからずやっていたようなことでも、後々自分の役に立ったな、と思えた事が沢山あります。
例えば、笑顔でいる事の重要さなど。
自分では普通にしている素の表情でも、お客様からすると結構怖く感じるものなのだということ。
だから、販売員は常に口角を上げて柔和な表情でいなければならない。
また、ブランドイメージに合った服装、髪型でお店に立つ事の重要さ。
自分はお店の看板なのだから、ブランドのイメージを損なうような服装でいなければならないということ。
上記のような事を学んだ後は、新入社員にも同様の事を教え
後々に「○○さんのおかげで成長できました」と言ってもらえた事が嬉しかったです。

イマイチだった点は、商品構成についてシーズン毎に担当者がテーマを決定してセレクトするのですが
それがあまりに先端を行き過ぎていて、実際にお店に来られるお客様のニーズとはどんどんかけ離れていった事。
スタッフ目線で見るとかなりオシャレでステキな商品が揃っていたと思うのですが、
全てのお客様にそれが受け入れられるものではありませんでした。
結局、店側の自己満足に終わり顧客が離れていくという悪循環に陥ってしまいました。

商品の仕入れを一部担当していましたので、
売れ筋やトレンドを先読みし、それが売り上げにつながった時。
また、後輩の教育などで交換日記のようなものをつけていましたので、
日々の仕事は忙しかったですが少しずつ後輩が育っていく様子を見ているのが嬉しかったです。
また、お声掛けしてもなかなか反応が無かったお客様がある日応じてくださり、
フルコーディネートを購入してくださった時。
「最初は声掛けもうるさく感じたけど、無理強いをしないトークだったので信頼できると思った」
と仰っていただけました。

働いていている当時は毎日の業務に忙殺されていて、将来的な事はあまり深く考えていませんでした。
でも、気が付いたら年齢を重ねていて、アパレルの仕事を続ける事はなかなか難しくなっていました。
特に子供が出来てからは時間的な制約があり、アパレルの仕事に就くのはほぼ不可能。
もう少し、将来的な事も考えて販売という表の仕事だけでなく
裏方の仕事等に接する機会や学ぶ機会があれば良かった、と思います。
例えばアパレル関係の事務的な仕事や、デザイン・縫製の仕事など。
自分自身の意欲があればいくらでも学べたかもしれませんが、
働いている当時は毎日のコーディネートと売上の事で頭がいっぱいで
なかなかそこまで考えが至らなかったのです。
アパレルが長い人で私と同じような人は結構、沢山いると思います。