昔から福祉の仕事に興味があり、社会福祉を学べる短大に進学しました。２年間福祉についてみっちり勉強し、卒業時に介護福祉士の免許を取得することができたので老人ホームに就職しました。ありがたいことに学生時代に実習で行った施設の方にうちにきて欲しいと声をかけていただいたので、そちらの会社に決めました。

短大で福祉についていろいろ勉強して実習もさまざまなところに行きました。老人ホームと一言で言ってもいろんなタイプのものがあり、大きくは特別養護老人ホーム、介護老人保険施設、グループホームなどの種類があります。わたしは、実習でこの３つに加えてデイサービスや訪問介護などにも行っていてそのなかで利用者様ともたくさんふれあいましたし、日常業務も手伝えるとこは手伝い、実習生では手を出してはいけないところはしっかり見学だけでもさせてもらっていました。なので、社会人として老人ホームで働くときもあまり緊張もせず、実習のときのようにやれば大丈夫と思っていました。しかし、実際に現場で働いてみると実習のときとはまったく違い予期せぬことがたくさんありました。人と人とが関わる仕事なのでマニュアルなんかはないし、一人一人にあった介護を模索しながらやっていかねばなりませんでした。なのでそのことばかりに気をとられて、日常業務がおろそかになり、洗濯やシーツ交換などの曜日が決まっていたのですが違う曜日にしてしまったりとミスをおかしていました。介護することばかりではなく、日常業務もとても大切な仕事なのにそっちをおろそかにして失敗を重ねてしまいました。勤めが長くなるとだんだんと失敗もへり、どちらもしっかりやれるようになりました。

介護の仕事はやりがいを感じる瞬間はとても多くあります。そのなかでもやはり一番は利用者様の笑顔を見た瞬間です。特に普段あまり表情がなくめったに笑顔見せない利用者様の笑顔を見たときはとても幸せな気持ちになります。それや、老人ホームは病院と違い元気になって退院ということはないですが、麻痺があり手や足があまり動かない利用者様がリハビリをがんばり少しずつでも動くようになり生き生きとしてくる姿を見ることができるとやりがいを感じるしとても感動します。

今どこの老人ホームでもいわれているのが人手不足です。大変な仕事なので入れ替わりも激しく、募集をかけてもなかなか職員が見つからない状態が多くあります。そうなってくると、職員一人で受け持つ利用者様の人数が多くなり結果一人一人にかける時間が減り、十分な介護が出来ない状態が生まれます。なので慢性的な人手不足を解消できればもっといい介護が出来るので、解消してほしいです！わたしがいた老人ホームもつねに人手が足りない状態で忙しすぎて食事もとれない時があったりして職員にも余裕がだんだんなくなり、職員同士もギスギスしがちになっていたりしたので本当に今の状態は良くないと思います。利用者様、職員どちらも過ごしやすい環境だとよりよい介護が出来ると感じます。