新聞の求人欄に「辞書編集スタッフ求む」という記事が載っていて、勤務先が新宿だったので、当時新宿区に住んでいた私はすぐに応募しました。英語を使う仕事をしたかったのと、編集出版などに興味があり、やってみたいと思いました。

和英辞書と英和辞書を作る仕事に参加したのですが、ずっと辞書の単語チェックや校正をやっていて、英語好きならば面白い仕事でした。ただ、直属の上司がいまひとつコミュニケーション能力の低い人で、なかなか指示が伝わらないときがあって困ったりしました。
当時としてはまだ一般的でなかったワープロを使う仕事もさせられて、よく使い方に習熟していないのにやっているのはけっこうストレスがたまりました。ただ、おかげでワープロの使い方がわかって、やり方に慣れてきたのはいい経験だったと思います。
辞書編集をやっているフロアには５０人近くが働いていましたが、社員もパートの人も、長く海外に住んでいたとか、留学帰りだとか、外国帰りの人が多く、みんなそれなりに個性的で面白い人が多かったです。黙々と仕事をやりましたが、時々無駄話をしたりする時や、休み時間に話をしたりする時は面白かったですね。
辞書の編集は時間をかけてやるものなんだということを知って、いろいろと興味深かったです。大きい出版社から委託されて編集をやっていたのですが、辞書編集についていろいろ教えてもらって勉強になりました。英語が好きなので、英語を生かせる仕事ができたのは嬉しかったです。

スタッフの人たちがみんな個性的なキャラクターだったため、面白いのですが、人間関係がけっこう大変なところもありました。私の上司と同じフロアの近くの机に座っている別の仕事の担当者の仲が悪くて、いろいろと気を使ったりしないといけなくて大変でした。そういう点が改善されるともっと良かったと思います。