短大の卒業が迫っていたのに、まだ就職が決まっていない時がありました。そんな時、友人の「知り合いが、経理事務を募集しているのだけれど、やってみない？」との言葉に、経理の知識もほとんどなかったのに、「やる」と即答したのがきっかけです。

経理知識がないまま経理事務をしたのですが、会社内の専用ソフトがとても簡単に使いこなせたので、伝票整理がちゃんとできていれば難しい仕事ではありませんでした。ただ、請求書の量が膨大だったこと、更に経理事務担当が私だけだった事もあって、いつまでたっても終わらないような量を一人でこなさなければならないのは大変でした。
また、自社の支払うべき金額と、取引先の方から送られてくる請求書との突合せで、何度やっても金額が合わない時、営業担当者を探してその人と話し合いをしなければならないのも面倒といえば面倒でした。金額が合えばすぐに終わる仕事なのに、と思っていました。
契約はパートタイマーでしたが、経理担当者として、本社の経理プログラムが新しくなることについての説明会に参加したりしたので、他の支社の方々と仲良くなる機会がなぜか多かったです。会うことは殆どなかったのですが。
他のパートさんは電話注文の受付と入力をしていて、それ以外の仕事（備品の発注、お茶出しなど）は全部私の仕事でした。請求書を打ち出す時や、監査が入るときなどは、自分一人では抱えきれないほどの仕事量になっていて、でもあまり気づいてもらえなかったのがきつかったです。

電卓を早くたたいていて、それでも金額があっていたとき（打ち間違えなどなかったとき）はすっきりしました。
他にも、いつも突合せで金額の差異がある請求書が、あっさり金額が合った時には「やったー」と言いたくなるぐらいうれしくなりました。
ずっとテンキーで数字入力していたので、いまだにテンキー入力がちょっと早めになったのは、この仕事をしたからだな、と得したような気分です。
後、電話で「いつもありがとう」など、ちょっと褒められたりすると、それだけでうれしかったです。

どう考えても、経理経験が乏しい私が経理責任者になることがおかしかったと思います。そのせいで結構きつい思いをしたので、せめてもう一人、経理担当がいてくれたらよかったです。ちなみに最初は他にも経理事務の人がいましたが、私にある程度教えた後にやめてしまわれました。
また、設備が所々古い場所があり、コツをつかまないとうまく印刷できない印刷機（請求書打ち出し専用のもので、プリンターとは言えない大きさ）や、ちょっと暗い照明、ちゃんと掃除していても、どこかしら汚いままのトイレなど、色々躊躇してしまう場所が多かったです。電話をしていた人が突然叫ぶので、そっちを見たら壁にゴキブリがいたこともありました。衛生面は少し問題ありだったのかもしれないです。